【使用目的別】業務用ハイスピードカメラ3選徹底比較 > ハイスピードカメラの導入・活用事例 > 流体・噴霧におけるハイスピードカメラ活用・導入事例

流体・噴霧におけるハイスピードカメラ活用・導入事例

流体・噴霧を可視化することで、実際の流れの検証などに役立つでしょう。このページでは流体・噴霧におけるハイスピードカメラの撮影ポイントや解決できること、活用・導入事例などを紹介します。ハイスピードカメラ導入する際の参考にしてください。

流体における撮影のポイント

水や空気などの流れを撮影することができるハイスピードカメラ。しかし流体を撮影するにあたって、それに合ったハイスピードカメラを選ぶことが大切になってきます。適切なハイスピードカメラでなければ、思うような撮影ができないこともあるので注意しましょう。また、どのような撮影をしたいのかも事前に検討しておくことも大切です。撮影したいことによって、fps・シャッタースピード・照明を細かく決めることができるでしょう。ハイスピードカメラをレンタル・デモ撮影などに対応できるケースもあるので、そういうサービスを利用するのも一つの方法です。

噴霧における撮影のポイント

噴霧の撮影では、微細な粒子の動きや拡散の様子を正確に捉えるために、適切なハイスピードカメラの選定が重要です。
粒子の速度やサイズに応じて、fpsやシャッタースピード、照明条件を細かく調整する必要があります。
特に露光時間が長いと粒子がブレてしまうため、強力なパルス照明を併用することも検討しましょう。
撮影目的に合った設定を見極め、必要に応じてレンタルやデモ撮影サービスを活用するのも効果的です。

ハイスピードカメラで解決できること

早い速度で流れる物体を観察したいのであれば、通常のカメラでは撮影できないでしょう。
ハイスピードカメラであれば空気・みずなどにトレーサーを混ぜた流れ場を可視化し、その映像から流速・流れる方向などを定量化解析するPIVや、圧力や温度などの変化で起こる現象を可視化するシュリーレン撮影による流体の解析が可能です。

また、噴霧のように微細な粒子が高速で飛散する現象も、高速撮影により粒子の形成や伝播の様子を詳細に観察・計測できます。
ほかにも風洞試験による流れの解析や燃焼場での流れの解析、噴霧の伝播の計測、衝撃波の見える化、ガラス内の均質性の計測など、ハイスピードカメラによって幅広い分野での計測・分析ができるでしょう。

導入・活用事例

液体のハイスピードカメラ撮影事例

翼周りの気流の観察

※引用元:nac YouTube(https://youtu.be/oYGxi8ROL_4)

翼周りの空気の流れをハイスピードカメラで撮影した事例です。ハイスピードカメラなら通常撮影であっても、空気がどのように動いているのかなどを把握しやすく、必要に応じて分析などに役立てることができるでしょう。あえてモノクロだからこそ、より鮮明に空気の流れが分かりやすくなっています。

液滴の落下

※引用元:nac YouTube(https://youtu.be/xuP3Z8-SgyI)

学術研究のために撮影された動画の事例です。ハイスピードカメラで拡大撮影を行っているため、雫一粒の動きが鮮明に撮影されています。水滴が落下したときにどう動くのかなど細かく分析できるため、今後の研究にも活かせる動画となっているでしょう。これほどまでにスローモーションで撮影できるのはハイスピードカメラならではと言えます。通常のカメラでは、水滴の落下シーンを細かく観察するのは難しいでしょう。

マイクロ流路

※引用元:ノビテック YouTube(https://youtu.be/2vCqxYDSrxs)

ハイスピードカメラを用いてマイクロ流路での可視化を図った事例です。顕微鏡下で油の中の水滴の動きをハイスピードカメラで撮影しており、70,000fpsで撮影。さらに1,280x640という高解像度で撮影にも成功しています。また感度も高いので、より鮮明な画像となっているでしょう。画像中央に付着物がくっついているのも偶然に撮影できており、それを伝って流れる様子も確認できます。

液滴落下

※引用元:カトウ光研株式会社YouTube(https://youtu.be/aChhYtRHBps)

液滴が落下したウォータークラウンのスーパースローの映像事例です。この動画撮影は1秒間2000枚、1280×1024pixelの画像になっているため、非常に綺麗な画質になっているでしょう。落下した際の水滴の跳ね方一つ一つを細かく観察することが可能です。水滴への衝撃の伝わり方などを分析しやすい動画に仕上がっています。

噴霧のハイスピードカメラ撮影事例

噴霧の微粒化

※引用元:ナックイメージテクノロジー YouTube(https://www.youtube.com/embed/P-jBDYtY85A?si=ruEzQwNuN75F4O8A)

ノズルから噴射された液体が空中で微粒化していく様子を、ハイスピードカメラによってスーパースローで撮影した映像事例です。この動画では、1秒間に40,000枚、1280×800pixelの高精細な画像が記録されており、非常に滑らかで鮮明な映像に仕上がっています。
噴射された液体がどのように細かく分裂し、粒子となって飛散していくかを一粒一粒確認することができ、微粒化の過程や粒子の広がり方などを詳細に観察・分析するのに適した映像です。

噴霧現象の撮影比較

※引用元:株式会社ノビテック YouTube(https://youtu.be/KCQ8oAUyEhs)

ノズルから噴射された液体が空中で微粒化していく様子を、ハイスピードカメラ Phantom TMX 7510 によってスーパースローで撮影・比較した映像事例です。この動画では、最大で1秒間に1,700,000枚という超高速撮影と、最短95ナノ秒という極短露光が可能な高性能条件のもと、噴霧粒子の鮮明な輪郭が記録されています。

露光時間やフレームレート、解像度の違いによる映り方の比較が行われており、液体がどのように分裂・拡散していくかを明瞭に観察できます。

微粒化の可視化

※引用元:DITECT Digital Image Techology YouTube(https://youtu.be/hV9YFzIYbBM)

ノズルから噴射された液体が空中で微粒化していく様子を、ディテクト社のハイスピードカメラ SHシリーズ でスーパースロー撮影した映像事例です。この動画は 1280×1024 pixel、8,000 fps という条件で記録されており、粒子の輪郭や飛散挙動が非常に鮮明に捉えられています。

液体がどのように分裂し、噴霧の微細粒子となって拡散していくかを一粒一粒確認できるため、微粒化の過程や拡散パターンの詳細分析が可能です。

流体・噴霧を観察できるハイスピードカメラ

ここからは、流体・噴霧を可視化・観察ができるハイスピードカメラの機種や特徴をご紹介します。

MEMRECAM ACS‑1

高感度で微細現象を鮮明に可視化

最大150,000fps、フル解像度1280×896pixelで54,000fpsの超高速撮影が可能。
最短100nsの露光とISO100,000相当の高感度センサーを搭載し、噴霧や燃焼、衝撃波など微細で高速な現象もシャープに捉えられます。

高精度な同期撮影が可能

イメージトリガや外部同期に対応し、瞬間的な現象の正確な記録に対応。
液滴の微粒化やスプレーの飛散など、時間軸の分析に最適です。

研究現場での豊富な活用実績

流体や噴霧の可視化、燃焼場の解析、衝撃波の観察など、多くの研究機関や企業で採用実績あり。 堅牢性と安定性にも優れ、長時間の実験環境にも対応します。

FASTCAM Nova Sシリーズ

高感度CMOSセンサーを搭載

モノクロならISO64,000、カラーは ISO16,000という超高感度な撮影ができます。ノイズにも改良が加えられているため、低ノイズ撮影が可能です。これまでは撮影が難しかった暗部の撮影ができるので、流体や燃焼の撮影のほか、ひずみ解析や切削、溶接などの撮影に活用できます。

小型で軽いコンパクトハイスピードカメラ

軽量小型のハイスピードカメラです。「FASTCAM Nova S20」は、大きさは120×120×217.2mm、重さは3.3kgとコンパクト。開発元の株式会社フォトロンの従来モデルよりも、体積はマイナス60%、質量はマイナス70%を達成しています。

高速データ転送ができる

FASTCAM Nova Sシリーズでは、10ギガビットイーサネットが使用されています。従来のギガビットイーサネットよりもデータ転送速度が大幅に短縮されました。また、専用のSSD「FAST Drive 4TB」では高速なデータ保存が可能です。撮影後のデータ転送から保存までの一連の時間が短くなり、作業効率が向上します。

Phantom v2640・v1840

400万画素の高解像度での撮影を実現

ハイスピードカメラで世界的なシェアを持つアメリカの「Vision Research社」が製造する「Phantomシリーズ」です。400万画素2,048×1,952ピクセルの超高解像度で、v2640シリーズでは1秒に6,600コマの高速度撮影ができるので、目には見えない流体を可視化。100万画素1,024×976ピクセル時なら1秒に25,030コマ撮影できます。

目的に合わせたモード切り替えが可能

4つのモード切り替えが可能です。流体の画質を優先したい、画素数を優先したい、感度を優先したいなど、撮影の目的に合わせて高画質、高速度、高輝度撮影に変更できます。HSモードでは 撮影速度が約34%向上するため、流体撮影で速度を高めたい際に適しています。

PLEXLOGGER

トリガ機能を活用して自動撮影できる

手動ボタン以外にも多彩なトリガ機能がついており、人が付きっきりにならなくても映像を自動記録できるようになっています。映像のいつ起こるかわからない現象も自動的に撮影できるため、時間経過で大きく変化する流体などの撮影向きです。トリガをかけられないような現象も、長時間記録モードにより捉えることができます。

映像とデータ波形を同期できる

PLEXLOGGERには、データロガーが内蔵されており、超高速挙動のスローモーション映像とデータ波形(電圧・音・振動など)を同期に記録する機能がついています。目視だけでは捉えられなかった流体の動きも、制御波形で把握して映し出し、評価や検証、解析に役立てることが可能です。

解析ソフトウェアがついている

パソコン用解析ソフトウェアがついており、動体測定やスペクトル解析、電圧レベル解析など、流体の可視化に活用できる機能が多数備わっています。動画レポート作成機能もついているので、複数の流体映像を並べて同時再生するなどの編集が可能。減少の比較や検証に活用できます。

流体解析ができるソフトもある

空気の流れや熱の移動といった流体力学を応用した解析「流体解析」ができる、以下のようなソフトも展開されています。

Autodesk CFD

Autodesk CFD は、流体解析の専門家によって利用されてきたCFDを、一般設計者でも簡単に利用できるよう開発された流体解析ソフトです。解析ソフトウェアは設定が難しい…という人にも、直感的に使用できるUIが設計されており、解析結果を表示しながら同時に流体解析を行えるのが特徴。

各種3次元CADファイルを直接開くことができる他、シェーディング表示や半透明表示、ベクトル表示、流線表示など様々な可視化機能が用意されています。

参照元:fujitsu

Femtet

モデル作成(CAD機能)から、メッシュ生成に至るまで、様々な解析機能を搭載しています。水や空気のような流体も解析し、流路中に障害物のある場合の流れを解析することが可能。

熱伝導解析と連成することによって、流体解析で計算した流れによる強制対流の計算も可能等、流体解析に必要な機能が多く揃っています。例えば自動車モデルに風を与えた場合の流速計算や、基板の放熱設計の解析など…役立てられる場面は多数。

参照元:ムラタソフトウェア

FlowDesigner

熱流体シミュレーションの専門知識を持つ研究者だけではなく、知識や技術のない一般の設計者でも身近に活用できるのが特徴。「思いついたアイデアをすぐに何度でも試せる」ことをモットーに、シンプルかつ直観的な操作性や高い計算スピード・安定性を実現。

自社開発ソフトのため、サポートも充実しています。モデル作成から解析業務にいたるまで、メールや電話でいつでも相談対応。境界感度や空間感度の解析・最適化が可能です。

参照元:アドバンスドナレッジ研究所

Particleworks

MPS粒子法を用いた最先端の流体シミュレーションで、水や油などの大変形を共な流体挙動をシミュレーション・評価する流体解析ソフトウェアです。メッシュ不要でプリ処理工数を大幅に削減し、流体の大変形を高精度で解析。

直感的なGUIで誰でも簡単に操作できる他、熱解析機能で流体と構造物間の熱伝導を解析可能。自動車・輸送機器や医療・製薬、化学・素材など…多岐にわたる業界・分野で活用できるでしょう。

参照元:Particleworks

SOLIDWORKS Flow Simulation

数値流体力学を用いた流体解析ソフトです。有限退席法を使用して製品性能を計算し、結果を検討し最適化を実施。電子プリント基板及び筐体設計の精度の高い熱解析を行う、熱管理スタディ専用シミュレーションツールも選べます。

簡単に操作できる直感的な解析ツールとして、専用知識や技術のない人でも活用できるでしょう。流体解析のスピードや、ソフトの安定性により必要なタイミングでスムーズに様々な現場に導入できます。

参照元:SolidWorks

Ansys Fluids

高い計算スピードと正確な結果検証により、多数の企業や現場に導入された実績を持ちます。直感的な動作で誰でも必要なタイミングで活用できる他、信頼性の高さに重きを置いて開発されたソフトとして結果にも安心感があります。

高度な物理モデリングを持つ点や、全処理からポスト処理までの操作が全て1つのウィンドウで対応できるなど、幅広い場面で活用しやすい特徴を複数持っています。流体解析に関する開発時間や人的コストの削減にも向いています。

参照元:Ansys

Altair CFD

流体力学のあらゆる問題・課題を解決するために設計された、包括的なツールセットです。建物の熱解析や自動車の空力特性の予測をはじめ、ギアボックスの給油最適化など…。様々な製造・開発段階をサポートします。

1つのライセンスですべてのツールを利用できるため、簡単に操作できる上に高い費用対効果も発揮。ファンや風力発電機といった回転機器から発生する、空力騒音を正確に予測する機能や、熱機構のシミュレーション機能も豊富です。

参照元:Altair

PHOENICS

世界で初めて流体解析ソフトウェアとして開発された、3次元熱流体解析ソフトウェアです。40年以上にわたって世界中のあらゆる教育・研究・開発期間で実績を積んだ、情報量とサポート体制が強みと言えるでしょう。

気体や流体の流れの状況を数値的に計算・可視化し、結露や蒸発といった状態変化から、室内のエアロゾルの移動・拡散などの混相流も計算可能。固体燃料の燃焼計算や船舶の設計など、活用できる場面は多様です。解析体験や紹介のセミナーを無料で定期的に開催しています。

参照元:PHOENICS

CFD モジュール

計算流体力学のシミュレーションを実行する、基礎モデリングツールです。人や物体の内部及び外部の流体や、非圧縮性および圧縮性の流体、自由表面および多孔質材料の流体など…。多岐にわたる流体解析を可能としており、マルチフィジックス機能のモジュール内の組み合わせも可能。

幅広い定常乱流、過渡乱流をシミュレーションすることも可能であり、壁面処理機能でより様々な場面に活用することもできるでしょう。

参照元:COMSOL

V-FaSTAR

JAXA開発の「FaSTAR」を高機能化した、超高速流体解析ソフトです。主要なクラウドサーバーと自社サーバーを自由に切り替え計算可能なクラウドアプリケーション形式のため、導入や活用も手軽。

CADモデル作成からメッシュ作成、解析・結果処理・図面化までの流れを1台のPCのみで実現できます。自動車やバイク・航空機などの外部流れ空気解析や、車体・機体の開発に用いる風洞試験装置内流れ解析などに活用されています。

参照元:ヴァイナス

THREE SELECTION
       
【業務用】
利用用途別に選ぶ
おすすめのハイスピードカメラ3選を比較

溶接・レーザー接合
・金属積層など
材料接合分野

ナックイメージテクノロジー

おすすめの製品一例

強発光を伴う材料接合プロセスも
鮮明に記録する
MEMRECAM GO

ナックイメージテクノロジー
引用元:ナックイメージテクノロジー公式HP
(https://www.nacinc.jp/analysis/high-speed-camera/memrecam-go/)
撮影速度 220,000fps
感度 モノクロISO 100,000
カラーISO 20,000
筐体サイズ 128×128×135mm、約2.9kg
  • アーク・レーザーなど強発光を伴う材料接合現象でも白飛びや黒つぶれを抑制。アーク光の明暗境界、溶滴移行、溶融池の流動・凝固過程など、接合品質に直結する現象を鮮明に捉える
  • ケーブルレス仕様により狭小な接合装置内や生産ラインにも柔軟に設置可能。さらにワイヤレスリモート機能で安全距離を保ったまま撮影・制御でき、材料接合の検証・条件出しを効率化

電子部品・精密機器・医療機器など
実装・組立分野

ディテクト

おすすめの製品一例

組立工程の微細な動作を
正確に捉える
HAS-D71

ディテクト
引用元:ディテクト公式HP
(https://www.ditect.co.jp/products/camera/has_d71.html)
撮影速度 最大120,000fps
解像度 最短3μs
シャッタースピード 640×480(VGA)
  • 最大120,000fpsと3μsの撮影で、部品の吸着や締結時のズレやタイミング誤差を正確に検出し、組立精度と装置調整の再現性を高める
  • 高感度設計により照明が限られた装置内部でも安定撮影が可能。実装や組立の検証を効率化し、調整時間と試行回数を削減する

航空宇宙・高速飛行・爆発など
研究分野

ノビテック

おすすめの製品一例

ナノ秒スケールの現象も記録可能
Phantom TMX 7510

ノビテック
引用元:ノビテック公式HP
(https://www.nobby-tech.co.jp/measure/highspeed/TMX7510_6410.html)
撮影速度 1,750,000fps
センサー 裏面照射型
(BSI CMOS)
解像度 1,280,×800ピクセル
  • 米国を拠点に航空宇宙分野をリードするメーカー「Phantom」の正規代理店。堅牢かつ耐衝撃性設計で過酷な現場環境でも撮影可能
  • 最大1,750,000コマ/秒の超高速撮影で、μs(マイクロ)〜ns(ナノ)秒単位の衝突・爆発・粒子の瞬間挙動を捉え、従来困難だった可視化を可能