このページでは、ハイスピードカメラの種類や仕組み、価格帯、フレームレート別の撮影対象など、基本的な知識について紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
ハイスピードカメラは、使用する目的によって様々な種類があります。個人向けのハイスピードカメラをはじめ、業務用のものでも、映像制作・メディア、製造現場、研究開発など、分野が異なれば使用されるカメラも異なります。
フレームレートや解像度、耐衝撃性など、導入すべきハイスピードカメラのポイントについても、あわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
1秒間に1,000フレーム以上の高速撮影ができるハイスピードカメラ。その仕組みを知るには、カメラを構成している機器はもちろん、高速撮影を実現するシステムについても理解する必要があります。
レンズや撮像素子、筐体、パソコン、解析ソフトウェアなど、ハイスピードカメラを構成する機器について見ていきましょう。
適切なハイスピードカメラを導入するには、必要な機能を備えていることはもちろん、価格帯についても把握しておくとよいでしょう。
個人向けハイスピードカメラの価格帯をはじめ、生産現場、研究開発、映像制作それぞれで実際に導入されているカメラを例に取りながら、業務用ハイスピードカメラの価格帯について紹介していきます。
ハイスピードカメラの導入において、それぞれのカメラが対応している「fps(1秒間にどれほどのフレームで撮影するか)」は、非常に重要なポイントです。なぜなら、フレームレートによって撮影できる対象が異なってくるからです。
1,000fps、10,000fps、100,000fps、1,000,000fpsそれぞれの撮影対象をチェックしましょう。
ハイスピードカメラを導入することによって、どのようなメリットを享受できるのでしょうか? また、ハイスピードカメラを導入する際に懸念点として認識しておくべきことは、どのようなことでしょうか?
これらのポイントを押さえておくことは、カメラの選定においても欠かせないことです。適切なハイスピードカメラを導入するためにも確認しておきましょう。
ものづくり補助金とは、国の「ものづくり補助事業」が公募している助成金制度のこと。中小企業を対象としており、ハイスピードカメラの導入においても活用できる可能性があります。
生産性の向上を目的に、一定の採択率がある補助金ですので、申請の流れや必要な条件などを押さえて、役立てていきましょう。
ハイスピードカメラの性能は多種多様で、フレームレートだけではなく、さまざまな性能を知らないと、使用する目的に合った機種を選ぶことができません。何に使用するか、目的を明確にするべきです。例えば、製造の現場で使用する、研究用途で使用するなどです。目的によって、求めるスペックが変わってくることを覚えておいてください。、『コマ数(スピード)』、『解像度』、『モノクロかカラー』というスペックについて解説しています。
ハイスピードカメラには、カラーとモノクロがあります。普通のデジカメなどではカラーが基本となっていますが、ハイスピードカメラの場合には、すべてのメーカーがそうではありませんが、モノクロが主流で、モノクロ機種が90%程度を占めているメーカーもあるほどです。 カラーの機種を使用しているのは、メディアなど、「見せるため」の画像を提供する目的が多く、研究用や製造現場での使用の場合、色を識別する必要がある用途以外では、ほぼ、モノクロが主流です。その理由は、カラーとモノクロの性能の違いによるものです。
ハイスピードカメラで長時間の撮影をすることにより、不定期に発生する問題を記録して、不具合改善のために役立てることが可能です。しかしハイスピードカメラで長時間録画を実行するには、データ容量の問題や、データの書き込み速度の問題など、注意すべきポイントも少なくありません。ここではハイスピードカメラで長時間録画を行う上で意識すべき内容をまとめていますので、ぜひ内容を把握して適切な機材導入を検討してください。
ハイスピードカメラといっても本質はカメラであり、撮影対象や範囲を適切な明るさで照らしているからこそ、性能やメリットを追求していくことができます。ハイスピードカメラにとって適切な照明を選ぶためには、それぞれの照明の性質や条件などを把握した上で、撮影対象や条件に合致した製品を比較検討することが重要です。
ここではハイスピードカメラと照明の関係や、照明ごとの仕組みについてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
ハイスピードカメラは自社で新品や中古品を購入するだけでなく、レンタルサービス会社を活用して、レンタルやリースでハイスピードカメラを導入するといったことも可能です。ただし、レンタル品を活用する上でメリットやデメリットもあり、まずはレンタルサービスの詳細を理解した上で、自社のニーズと比較することが重要です。
ハイスピードカメラのレンタルについて詳しく解説していますので、ぜひ比較検討の参考にしてください。
中古のハイスピードカメラの大きなメリットは、手ごろな価格で入手できるという点。希少性の高い製品や販売中止となった製品も入手できるでしょう。実店舗だけでなく、販売サイトやオークションで中古ハイスピードカメラを購入が可能です。
ただ故障しやすい可能性もあるため、しっかりと保証があるショップで購入する方が安心です。中には悪質な業者も存在しているので、しっかりと口コミや実績などを確認したうえで購入するかどうかを決めてください。
赤外線ハイスピードカメラとは、赤外線を検知・可視化する赤外線センサーと、高速撮影が可能なハイスピードカメラを一体化させたシステムです。
赤外線は目に見えないもののあらゆる物質から放射されており、温度や熱量によって放射量が変化するといった特徴があります。そのため、赤外線を可視化して撮影できるようになれば、瞬間的に発生している温度変化を撮影したり、高速で飛散する高熱物質を追跡したりといったことが可能になります。
ハイスピードカメラを素早く動く現象を鮮明に撮影できる特殊なカメラです。スローモーションで観察・分析することができ、人の目では観察できないような現象でも把握しやすくなるでしょう。エレクトロニクス・生産業・流体・自動車・医療・スポーツ・自然・動物など幅広い分野でハイスピードカメラは用いられています。ハイスピードカメラで撮影した映像によって、製品の安全性や品質を高め、私たちの生活の利便性アップなどに役立っているでしょう。
ハイスピードカメラは、連射撮影性能に優れているデジカメのことを言うため、どちらも基本は同じです。近年はデジカメの中にも高速撮影機能を搭載するものが出てきました。ただ、一般的なデジカメよりもハイスピードカメラのほうがフレームレートは高いです。また、一般的なデジカメはデータを圧縮しますが、ハイスピードカメラは圧縮することなく保存できます。
今では非常に高精度で使いやすいハイスピードカメラが多数登場しています。カメラ開発の歴史は非常に長く、多くの研究者たちが数々の研究を繰り返すなかで高速度写真の撮影技術が確立されてきました。初めて高速度写真撮影が成功したのは、1851年のことです。近年はコンパクトなタイプのカメラも開発され、さらに発展が進んでいます。
ハイスピードカメラを使って蛍光灯の下で写真を撮影する際に注意しなければならないのが、フリッカー現象です。蛍光灯は目に見えない速さで点滅しています。ですが、高性能なハイスピードカメラは、点滅の間を撮影してしまうことがあり、写真の色合いが変化したり、線が入って見えたりしてしまうことがあります。屋内での撮影時は特に注意が必要です。
ここではシーン・業界別の導入や活用事例について紹介しています。
リアルタイムで製造ライン状況を把握でき、トラブルが生じた場合には原因を分析する際にも役立つでしょう。スーパースローモーション動画で高速稼働している産業機械を細かな部分までチェックし、問題箇所を発見することが可能です。また高速画像処理アルゴリズムなどを併用することで、通常とは異なった状態を自動で検知し、その前後をハイスピードカメラで撮影できるなどの方法も。たとえばパーツフィーダーやチップコンデンサの搬送などの導入事例があります。
金属板に穴を開ける加工の場合、穴がズレる・サイズが微妙に異なるなどのケースもあります。しかしハイスピードカメラを用いることで原因や破損の状況などを分析することができるでしょう。またドリルの回転数による違いなども確認可能です。ドリル加工やドリルの回転数の比較、工具の振動数の画像分析などのシーンで導入実績があり、様々な情報を把握するのに役立っています。
スポーツ分野において、ハイスピードカメラを導入することで多くの情報を得ることができるでしょう。たとえば地面を蹴り上げる足の筋肉の動きをはじめ、フォームの正確性、ボールの当たる位置などの確認などに役立ちます。これらを確認することによって、より走る速さを追求でき、飛距離を伸ばす指導なども可能です。ランニングやサッカー、陸上競技、弓道、スキーなどの分野で幅広く導入されています。どんな導入事例があるかチェックしてください。
飛行機の翼の周辺の空気の流れや動きも撮影できます。学術研究のために、液滴の落下時の動きも撮影可能です。ハイスピードカメラだからこそ、スローモーションによる落下を細かく観察できます。マイクロ流路の可視化にも成功事例があります。顕微鏡下で、油の中を水滴がどう動くのか、高解像度での撮影も可能です。他にも液滴が落下したウォータークラウンのスーパースロー映像事例もあります。水滴ひとつひとつのはね方もしっかりと観察可能です。
自動車業界でもハイスピードカメラは活用されています。超高解像度の4Kハイスピードカメラにより、衝突、走行試験を撮影。衝突や走行試験では車体の細部までチェックしなければなりません。肉眼ではもちろん、通常のカメラでもどんなふうに変形するのか、破片が発生するのかわからないからです。他にもドライバーの運転姿勢の解析を通じた、自動運転開発、官能評価、エアバック展開時の形や温度の同時観察にも活用されています。さらに自動運転のためのセンサー開発でも、超音波の可視化により、音波の広がりや指向性などの分析に役立っています。
被覆アーク溶接とき、アークの高温で母材が溶けて金属の溶融池の発生の撮影事例もあります。溶けた溶接の棒が溶滴となり、母材と融合する映像も撮影可能です。レーザー溶接の撮影事例でも、状況と仕組みをチェックして分析ができます。他にもパルスYAGレーザー溶接機での溶接やドリリングも正確に撮影可能です。溶接を学ぶ、研究という点でもハイスピードカメラは役立ちます。
ハイスピードカメラは顕微鏡を組み合わせて使用することもできます。顕微鏡と合わせて使えるハイスピードカメラには機能やサイズ、性能などさまざまな種類があるので、用途に合ったものを選ぶとよいでしょう。ここでは、顕微鏡と組み合わせられるハイスピードカメラを紹介しています。特徴やおすすめのポイントもまとめていますので、参考にしてみてください。
2000fps以上で撮影できるハイスピードカメラは複数あります。現場において、超高速で動作する機器を、スローモーションで撮影したり、突発的な現象でも見逃さないトリガ機能を備えたりしたハイスピードカメラもあって、ニーズに応えてくれるでしょう。
また、設置や片付けがすぐに済み、操作性も容易なものもあります。照明の影響を受けやすい環境下でも問題なく対応できるハイスピードカメラもあるのです。便利なソフトウェアが付属しているといった機能性の高いものも多いため、ニーズに合わせて選定してみてください。
スマホでスローモーション撮影をする方法は機種で異なります。iPhoneなら、ホーム画面よりカメラを選んでください。画面下のバーにある文字の中から左右切り替えによりスロー、またはスローモーションを選択します。次に赤いボタンを選択すると撮影スタートです。
アンドロイドの場合、例えばXperiaだとモードからスローモーションを選べます。撮影を開始し、一通り撮影をしたら停止ボタンをタップするだけでOKです。他にも任意のシーンをスローにする方法があります。
カメラの保管はホコリがつかないよう配慮が求められます。一時的な保管でも、空気中に浮遊するホコリはたくさんあるからです。そのために慎重な保管方法が求められます。
保管には、カメラ専用のドライボックスを導入してもいいでしょう。簡易的な保管ボックスなら、ゴムパッキンが付いた食品用の密閉容器でも代用できます。ただし、乾燥剤や湿度計も必要です。また、定期的な掃除も行いましょう。ブロアーやクリーニングブラシ、マイクロファイバークロスや綿棒やつまようじなどを駆使してキレイな状態を保ってください。
製造現場で活用するなら
活用事例数
製造現場:40件
研究開発:8件
特殊状況:0件
おすすめの理由
製造現場で求められる
スペックを満たし(100,000fps)
撮影・記録・解析機能が1台で叶う
研究開発での用途が多いなら
活用事例数
製造現場:8件
研究開発:29件
特殊状況:0件
おすすめの理由
研究用に適した
撮影速度100万fps以上の
製品が多い (3製品)
特殊な状況での撮影が必要なら
活用事例数
製造現場:12件
研究開発:28件
特殊状況:7件
おすすめの理由
防衛や宇宙関連など、
高度な技術を要する撮影にも
対応できる