ハイスピードカメラにおいて、レンズ選びは非常に大切です。このページではレンズ選びのポイントを分かりやすく解説するので、ハイスピードカメラのレンズを購入する際の参考にしてください。
レンズを選ぶ際は「レンズマウント」「F値」「最短撮影距離」「焦点距離」などが重要なポイントになってきます。
レンズマウントとはレンズとカメラを接続している部分のことです。このレンズマウントは自由に選べるというわけではなく、メーカーやフォーマットによっても形状が異なります。同じマウント同士でなければ取り付けられないケースがあるので注意しましょう。
上記のような種類があり、センサーサイズと対応レンズによっては撮影した映像が欠けるなどの現象が発生することもあります。そのため対応可能なレンズマウントを必ずチェックしておくことが大切です。
F値とはレンズが光を取り込む量と、レンズの明るさを表している数値です。F値が低ければ低いほど明るくなり、高ければ高いほど暗い状態となります。またF値が少なく明るい時は奥行方向の被写界深度が浅くなるので、ピンぼけのような画像が撮影しやすくなるでしょう。一方、F値が高く暗いときは奥行の方向の被写界深度が深くなった画像が撮影しやすくなります。
レンズの絞りを最大限開いた状態でF値が低い状態のことを「開放F値」と呼び、開放F値はレンズの明るさを表すための数値に用いられることが多いでしょう。この数値が低いほど、明るいレンズを表します。ちなみに被写界深度とは、F値によって変動するピントの範囲のことです。
よく焦点距離と間違われやすいのが「最短撮影距離」です。この最短撮影距離とは、レンズの固有値で、ピントが合う限界を表しています。この最短撮影距離よりも近づいて撮影すれば、ピントが合わずにぼやけた撮影しかできません。焦点距離が同じレンズであっても、メーカーのレンズごとで最短撮影距離が違うケースも多いので、必ずレンズを選定する際にはチェックしておきましょう。
最短撮影距離とほぼ同意語として、ワーキングディスタンス(W.D.)という言葉もあります。最短撮影距離がイメージセンサーの面から被写体の距離を表しているのに対し、ワーキングディスタンスはレンズの先端から被写体までの距離を表す際に使われる言葉です。そのためFマウント・EFマウントの場合は最短撮影距離が多く用いられ、Cマウントの拡大撮影用のレンズの場合はワーキングディスタンスがよく用いられているので注意しましょう。
最短撮影距離と同じように捉えている方も多い、焦点距離。この焦点距離とはレンズの中心部からイメージセンサーまでの距離を表しています。そのため広角レンズであれば焦点距離は短くなり、望遠レンズなら長くなるでしょう。ズームレンズの場合は、焦点距離を移動させることで拡大や縮小を調整しています。
レンズを選ぶポイントが分かってくれば、次は撮影範囲を求めることができます。
イメージセンサーの大きさ:焦点距離=撮影範囲:ワーキングディスタンス
上記の計算方法で撮影範囲の目安を算出可能です。
ハイスピードカメラを扱う際、レンズ選びも非常に大切になってきます。レンズを選ぶ際はレンズマウント・F値・最短撮影距離・焦点距離を必ずチェックしましょう。レンズマウントはメーカーによっても異なるため、対応可能かどうかの確認も必要です。また焦点距離やイメージセンサーの大きさなどが分かれば、撮影範囲の目安を求めることもできます。自分に合った撮影を行うためにも、レンズにもこだわって選定してください。
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