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ハイスピードカメラの関連ニュース

このページでは、各社機種をはじめ、市場予測や開発者向けの話題など、「ハイスピードカメラ」に関する様々なニュースや話題をまとめています。ぜひチェックしてみてくださいね。

ハイスピードカメラの市場規模、2026年に8億5410万ドルに

2021年6月21日配信の記事によると、ハイスピードカメラの市場規模は2026年までCAGR11.9%で成長を続け、8億5410万米ドルに到達すると予想されています。肉眼では計測できない、高速で起こるプロセスを分析する研究や開発をはじめ、スポーツ、産業分野でも導入が進んでいます。

レポートでは、フレームレート別およびアプリケーション別にも見通し予測が行われており、後者では自動車やエンターテインメント、研究、スポーツなど、分野別に紹介。2019年の時点では、市場シェアが高い「自動車・輸送分野」の先行きも予測されています。

「PhantomT3610」の受注がスタート

2021年7月、株式会社ノビテックは、アメリカのVision Research社が開発する「PhantomT3610」の受注をスタート。コンパクトながら堅牢なボディを採用しているPhantomT3610は、1,280×800という解像度で38,000fpsの撮影が可能になっています。

さらにハイエンドモデルシリーズである「TMX5010」の受注も同時にスタートしており、Vision Research社の機器を導入しやすくなっています。こちらは1,280×800の解像度で、50,000fpsの高速撮影を実現。一歩先を行く高速撮影を行うことができます。

 

ホークアイ社の画像解析技術の導入がスポーツ界で進む

プロテニスやクリケットといったスポーツ競技で、審判のジャッジに対して異議申し立てを行う場合に用いられるビデオ判定は、ソニーのグループ会社であるホークアイの画像解析技術がもたらしたと言われています。
近年のプロスポーツ競技では、イン・アウトをミリ単位で判定できるだけでなく、すぐさま3Dのイメージ映像に変換されるため、視聴者に対して与えるインパクトも大きいです。

現在、ホークアイ社のサービスは、テニスやサッカーのゴール判定、ラグビーなどの25種類以上の競技に採用されており、2020年にはMLB、2021年にはセリエAでホークアイ社の技術を使った選手やボールのトラッキングが開始され、選手のコーチングなどに活用されています。(2021年10月時点)

IDTジャパンが5機種のハイスピードカメラを発売

「IDTジャパン」は、2021年2月にハイスピードカメラ5機種を発売。ラインナップは、小型軽量モデルながらハイスピードカメラ業界で最高レベルの撮影速度や解像度を実現する「XCMシリーズ」。また、これらの製品はオプションアダプター「XSM Thunderbolt3」と組み合わせることで、PCやHDDに画像データを直接転送することもできるようになっています。

主な使用は、147万画素/4700fpsから1470万画素/400fpsまで。研究開発はもちろん、自動車や航空機の衝突実験、スポーツ、生物学用途まで、多様なシーンに導入することができます。

「INFINICAM UC-1」にSDK最新版「Ver.1.3」が公開

2021年5月、株式会社フォトロンでは、ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」向けに、SDK(ソフトウェア開発キット)の最新版となる「Ver.1.3」を公開。制御用プログラミング言語は、従来の「C/C++」に加え、さらにPythonを新たにサポートしています。これにより、更に簡易なコードでカメラ制御を行えるようになります。

INFINICAM UC-1は、撮影データをリアルタイム圧縮で1/4までおさえ、PCに伝送できる。1000fpsもの高速撮影をリアルタイムで画像処理できるようになるなど、幅広い機能を備えています。サンプルアプリも公開しているため、チェックしてみてはいかがでしょう。

ハイエンド・コンパクト高速度カメラ 『FASTCAM Nova S20』 新発売

株式会社フォトロンは2022年4月5日より、小型軽量でありながら毎秒最大110万コマの高速撮影を可能にしたハイスピードカメラ「FASTCAM Nova S20」を発売しました。

同カメラは新たに開発されたCMOSセンサーを搭載し、100万画素の高解像度でも毎秒2万コマの撮影を可能としており、さらに重量3.3kgと片手で持ち運べるサイズになっています。

高速データ保存「FAST Drive 4T」対応モデルであり、撮影時の効率化を図れることも特徴です。

フォトロンが3Dモデル動画化を可能にするサービスを開始

画像(処理)領域に特化したハードウェアやソフトウェアを開発しているフォトロンが、高速現象を3Dモデル動画化するサービス「High Speed Volumetric Capture(ハイスピードボリュメトリックキャプチャ)」を開始しました。これは、ハイスピードカメラを用いることで、シミュレーションと実現象の合致度を見える化するサービスです。

また、同サービスでは数十台のハイスピードカメラを使用するため、実験や撮影を行いやすいよう、栃木にスタジオも用意しています。

サービスの目的

「High Speed Volumetric Capture」の開発のきっかけは、「折りたたまれているエアバッグの展開現象の細部確認を実現したい」という思いでした。

従来の方法では2~3台のカメラを用いていましたが、細部の確認は困難。そこでフォトロンは、1秒間に1,000枚以上の撮影が可能なハイスピードカメラ数十台で対象を撮影。得たデータを合成・最適化して3Dモデル動画化し、自動車開発における工数を大幅に短縮しました。

特長

40方向以上からの撮影

「High Speed Volumetric Capture」では41台もののハイスピードカメラを使用することで、対象物を全方位から撮影できるようにしています。また、高解像度カメラによる撮影で、細部まで確認可能に。従来の方法では見えていなかった部分まで確認することができます。

自由視点で確認可能

撮影したデータを張り合わせることで3Dモデル動画を作成できるのも、「High Speed Volumetric Capture」の魅力。高速現象を自由な視点で確認できるため、静止画では把握できなかった部分までシミュレーションへ反映できます。

技術スタッフが対応

「High Speed Volumetric Capture」は画期的なサービスとはいえ、正確な結果を得るためには高精度な撮影データが必要です。そこで、フォトロンではハイスピードカメラの撮影を専門に行う技術スタッフを用意。試験物の色やサイズ、材料特性などを考慮したうえで撮影し、データ化してくれます。

ニュースを見るだけでは分からない、
ハイスピードカメラの選び方とは

ハイスピードカメラの導入は、まず製品のスペックはもちろんですが、用途をしっかりと確認することが欠かせません。そのためにも「どれくらいの撮影速度があれば、自社のニーズを満たせるのか」を把握することが重要になってきます。

カメラの価格帯としては、用途によっては想定よりも低価格で導入できる場合もあります。一方で、研究開発分野では、価格よりも機能性を確認しなければ、カメラの選定に失敗することもあるため、注意が必要です。

以下では、業務用のハイスピードカメラをシーン別に分け、おすすめの3社を紹介しています。どのくらいの撮影速度があればどんな業界・用途に対応できるのかも把握できる図を掲載していますので、導入を検討している方は参考にしてみてください。

THREE SELECTION
       
活用事例から見る!
シーン別ハイスピードカメラ3選
ハイスピードカメラを選ぶ上では、必要とするスペックや機能を把握することも大切ですが、導入後のイメージを明確にするために活用事例を参考にすることがおすすめです。ここでは、ハイスピードカメラの活用事例の多い3社とおすすめ製品を紹介します。(2021年10月1日時点)

製造現場で活用するなら

ASPINA シナノケンシ
シナノケンシ公式HPキャプチャ
引用元:シナノケンシ公式HP
https://plextor.jp/plexlogger/

活用事例数

製造現場:40件
研究開発:8件
特殊状況:0件

おすすめの理由

製造現場で求められる
スペックを満たし(100,000fps)
撮影・記録・解析機能が1台で叶う

研究開発での用途が多いなら

フォトロン
フォトロン公式HPキャプチャ
引用元:フォトロン公式HP
https://www.photron.co.jp/

活用事例数

製造現場:8件
研究開発:29件
特殊状況:0件

おすすめの理由

研究用に適した
撮影速度100万fps以上の
製品が多い (3製品)

特殊な状況での撮影が必要なら

ノビテック
ノビテック公式HPキャプチャ
引用元:ノビテック公式HP
https://www.nobby-tech.co.jp/

活用事例数

製造現場:12件
研究開発:28件
特殊状況:7件

おすすめの理由

防衛や宇宙関連など、
高度な技術を要する撮影にも
対応できる

※Googleで「ハイスピードカメラ」と検索して出てきた上位の28社の中から、公式HPに掲載されていた活用事例数が多い3社をピックアップしています。(2021年10月1日時点)
※活用事例の「特殊状況」とは、爆発や衝撃波などの事例を表しています。