このページでは、スポーツ分野におけるハイスピードカメラやスーパースローモーション撮影の導入事例をまとめて紹介しています。スポーツサイエンスの領域でハイスピードカメラがどのように役立つのか改めて把握しておきましょう。
例えば高速で走る陸上選手の動きをハイスピードカメラで撮影すれば、スタート板や地面を蹴る足の筋肉の動きやフォームの正確さを検証できるかも知れません。あるいは野球においてバッターのスイングをスーパースローモーション撮影することにより、バッドのどの位置にボールが当たることで打球の飛距離を伸ばせるのか確認することもできるでしょう。
スポーツサイエンスの領域において、ハイスピードカメラの導入で得られるメリットは少なくありません。
※引用元:フォトロンYouTube
(https://youtu.be/bK3LQ5E_PVg)
陸上競技において、ランニングシューズの選択は選手のパフォーマンス向上に重要なポイントとなります。この映像は、ランニングシューズを履いている状態と素足の状態で、走行中の足にどのような影響の違いが生じるのかハイスピードカメラで撮影し、筋肉の動きなどを検証している事例です。
ランニングシューズがあることで、選手の筋肉が保護されているか確認することができました。また、衝撃発生時のシューズの状態検証にも役立ちます。
※引用元:フォトロンYouTube
(https://youtu.be/jyoq9H5ToLo)
サッカーのフリーキックの場面をハイスピードカメラによってスーパースローモーション撮影した事例です。
選手の足のどの部分で、ボールのどの位置をキックするかで、ボールがどのように変形し、どの方向へ飛んでいくのか科学的に検証することが可能となります。また、フリーキックの場面を高速撮影した場面はエンターテインメントの題材としても魅力的であり、テレビのサッカー番組などでも素材として利用されることがあるでしょう。
※引用元:フォトロンYouTube
(https://youtu.be/vRpnklm5X6M)
陸上トラック競技において、スタートの瞬間をハイスピードカメラで撮影した導入事例です。
トラック競技の中でも特に短距離走はスタートの正確さが重要であり、より効率的かつ正確なスタートフォームを検証することは記録の向上に欠かせないポイントです。ハイスピードカメラを活用することで、スタート板を蹴る際の選手の状態やフォームを分析し、どのようなスタートの仕方であれば効率的に記録を短縮できるか比較検討することができます。
※引用元:フォトロンYouTube
(https://youtu.be/sV93GUmiSsI)
弓道において、弓を引いてから矢を放つまでの流れをハイスピードカメラで撮影し、さらに的へ向かって飛んでいく矢の状態も合わせて撮影した事例です。
矢を放つ際の挙動や反動などを細かく確認することができ、さらに空中で矢がどのような状態になっているのか視覚化できることもポイントです。弓道における一連の動きを改めて確認して、それぞれの段階でどのような注意点があるのか具体的に考えられることは、スポーツサイエンスの分野で重要でしょう。
※引用元:フォトロンYouTube
(https://youtu.be/E5kbQx_3J4c)
スキー競技には様々な種類がありますが、スキーヤーの重心移動やスキー板と雪面との接地状況といったポイントは、より好成績を目指していく上で重要なポイントとなります。ハイスピードカメラによって滑走するスキーヤーの様子や雪の状況などをチェックし、どのような重心移動やバランスの取り方が実行されているのか、スキーヤーの意識と実際の動きを比較検討することができます。
また、スキー板の形状分析などにも役立てることが可能です。
ここからは、スポーツで利用されるハイスピードカメラの機種や特徴をご紹介します。
株式会社フォトロンが製造するハイスピードカメラです。大きさは120×120×99mm、重さは1.6kgと軽量でコンパクトな設計。フルフレーム(2048×2048ピクセル)で1,080コマ/秒、フルHD(1920×1080ピクセル)で2,000コマ/秒の撮影ができます。
オプションで専用のソフトウェア「FASTCAM DAQ」をインストールすれば、様々なメーカーの測定器との同期が可能です。動画だけでなく、電圧や電流などの計測波形データを同期させて取得や表示できるほか、波形データはCSVデータとして出力できるため、画像解析ソフトとの連携やCAEとの比較など、多彩なシーンで活用できます。
アメリカの「ファステックイメージング社」が製造するハイスピードカメラです。フルハイビジョン1920×1080ピクセル時で、2500fpsの撮影が可能。カメラ本体とコントローラは100mまで延長できる光ファイバー接続のセパレートタイプになっており、映像を高速で伝送しながら遠隔操作を行えます。
Fastec HS7のカメラコントローラは、モニターとキーボードを接続すれば直接カメラ操作や画像記録ができるようになっています。コントローラ自身がPCの役割を果たしてくれるので、パソコンがなくても作業可能です。撮影データを自動的に保存する「オートダウンロード機能」もついており、作業の効率化も図れます。
スポーツの中継現場の撮影を目的に開発された、4Kの高速度カメラです。スーパースロー映像とライブ映像の同時出力が可能で、中継時のワークフローに幅広く対応します。
体育館やドームなどの屋内撮影やナイター撮影にも適しており、汎用性の高さも強みのひとつです。
映像を撮るヘッド部分と本体ユニットのベースステーションが分離しているので、スーパースロー映像を再生している際にカメラヘッドを移動することが可能。カメラへッドは電源をオフにして持ち運びできるため、移動を伴う中継撮影向きです。光ケーブルも2kmと長く、ベースステーションから離れた撮影も実現できます。
FT-ONE-LSは、スタートトリガーやセンタートリガー、エンドトリガーと、多彩なトリガー入力ができるようになっており、撮影に応じたな設定が可能です。また、記録開始のタイミングを自由に設定できるようになっており、再生時には再生開始位置も決められます。必要な箇所だけを再生できるプリロール機能もついており、迅速さが求められる中継現場で選ばれています。
PLEXLOGGER(プレクスロガー)は、ハイスピードカメラとデータロガー、モニタの機能が1台に集約されたオールインワンツールです。データロガーが内蔵されており、超高速挙動のスローモーション映像とデータ波形を同期に記録する機能がついています。そのため、目視での映像だけでは分からなかった動きも制御波形で把握して捉えることができます。
従来の常識を覆す、軽量でコンパクトなハイスピードカメラを目指して開発されたPLEXLOGGER。大きさはノートパソコンほどとコンパクトで、重量も約2kgと持ち運びしやすくなっています。大がかりな装置を必要としないため、設置や撤収に時間がかかりません。遠方への持ち運びが必要なケースや狭い現場でも活躍します。
カメラヘッドには「C マウント規格」を採用していて、市販の汎用レンズの装着が可能。師範レンズでも近接撮影や広角、望遠撮影ができます。工業用内視鏡も装着できるようになっているので、狭いところの撮影や水・塵を含むところ、熱のある場所など、過酷な環境下での撮影も実現します。
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