基本的に人の目では溶接の現象を見ることが出来ません。しかしハイスピードカメラを活用することで、様々な溶接の現象を可視化し、その現象を分析できるでしょう。このページでは溶接におけるハイスピードカメラの撮影ポイントや導入事例などを紹介します。
溶接といっても被覆アーク溶接・レーザー溶接・MAG溶接・MIG溶接など様々な溶接方法があります。基本的にはハイスピードカメラならどの溶接も撮影可能ですが、状況によっては最適な映像が残せないこともあるので、事前に撮影したい溶接に対応可能かどうかを確認しておきましょう。またスローモーション映像だけでなく、撮影したいデータを保管・共有したい場合には、データ容量の多いタイプを選ぶなど最適なハイスピードカメラを選択することが大切です。どのような活用方法をしたいのか前もって検討したうえで、ハイスピードカメラを選びましょう。
「溶接前や後だけでなく、溶接中の映像も分析したい」「材料や装置の条件など溶接の変化を分析し、最適な溶接の条件を把握したい」「スロー映像だけでなく、計測データを保管や共有したい」など、ハイスピードカメラであれば様々な要望に応えることができるでしょう。研究から製造現場など人の目では分からない部分まで、映像でチェックできるため業務効率化などにつながるでしょう。溶接現象の可視化だけでなく、溶接プール・スパッタ・凝固などを記録でき、波形のデータや同期収集、温度分析の解析なども可能です。
※引用元:株式会社フォトロン YouTube
(https://youtu.be/5e0JrjlFKOg)
被覆アーク溶接とは、金属の棒に被覆と言うフラックス・保護材を巻いた溶接のための棒を電極として、母材の間にアークを引き起こして行う溶接のことです。アークの高温によって母材が溶けだし金属の溶融池が発生。溶けた溶接の棒が溶滴となり、母材と融合する映像が撮影できています。
※引用元:株式会社フォトロン YouTube
(https://youtu.be/-FTnLopKlr4)
レーザー溶接の瞬間を撮影した事例です。レーザー溶接とは溶接のひとつで、レーザービームエネルギーを活用して行います。入熱量が多くないため、熱に弱い鋼材にも用いることができるでしょう。またシールドガスを使用することで大気中の溶接も行えます。動画ではレーザー溶接の状況を観察でき、どのような仕組みになっているのか分析できるでしょう。
※引用元:株式会社日本レーザー YouTube
(https://youtu.be/IXK8EJ5Si9g)
ハイスピードカメラを活用して、パルス YAGレーザー溶接機を観察した事例です。5,000fpsで撮影しており、ムービーでは30fps・15fps・10fpsの各3回を繰返し再生しています。溶接光のYAGレーザー・溶融の際に発生するプラズマ光・母材溶融部から発生する赤外光を完全に遮断し、鮮明な画像を撮影できているでしょう。
※引用元:株式会社日本レーザー YouTube
(https://youtu.be/W-FwdTrRj_Q)
ハイスピードカメラを用いて、パルス YAGレーザー溶接機によるドリリングを5,000fpsで撮影した事例です。ムービーでは30fps・10fpsの各2回再生を繰り返しています。溶接光のレーザーや溶融の際に発生するプラズマ光、母材の溶融部からの赤外光を取り除いたことによって、鮮明な画像が撮影できているでしょう。この画像から母材からガスが噴出している様子なども分かります。
VEO寸法125mm立方のコンパクトなボディーに、テクノロジーがたっぷりと搭載されています。顕微鏡や装置組み込み、あるいはロボットアームに取り付けての撮影などに、すべて対応可能です。機能性の高さや使い勝手のよさに加え、軽量化にもこだわりがあり、カメラ本体の重量は2.3㎏におさえられています。
そしてもうひとつ、堅牢性が高いところも注目ポイントとなっています。通常モデルでも30G、そしてメカニカルシャッタ非搭載のモデルであれば、100Gまでの耐衝撃性があります。過酷なコンディションでの撮影に耐えられる機種の導入を検討している方は、選択肢のひとつとして考えてみるとよいでしょう。
10GBイーサネット高速インターフェース(オプション)を利用することで、画像転送にかかる時間をかなり短縮することが可能になります。具体的には、例えば1GBイーサネット経由の場合と比較すると、およそ10倍も速く転送をすることができます。つまり、多くの現場でハイスピード撮影において求められている「転送の効率化」が実現するわけです。
HDMI・SDI映像出力機能が標準搭載されており、再生映像だけでなくライブ映像も外部モニターで表示させることができます。大型のTVやPCモニターへの映像出力が可能なので、大人数での画像確認作業なども効率的に進めやすくなります。
また、パソコンを移動させることなしに、モニターを使って画角・ピント調整をおこうことができるところも注目ポイントです。安全管理上の理由などで、撮影時に一定の距離をおいてカメラとパソコンを設置する必要がある場合などに、重宝する特長だといえます。
1024×1024ピクセルで、1秒間あたり6,400コマの高速撮影が可能です。なお、640×480ピクセルの場合であれば、1秒間あたり20,000コマの撮影ができます。撮影時、ひんぱんに使用される解像度での対応が可能な、納得の撮影性能をもつ1台となっています。
モノクロ12bit・カラー36bitの高精細画像、そしてさらに、モノクロISO 50,000・カラーISO 25,000という超高感度性能を有していますが、重さ1.5Kgと軽量筐体です。また、サイズも120×120×94mmとコンパクトで、使い勝手のよさが大きな魅力となっています。そのため、大型の機種だと設置が大変だったり不可能であったような試験においても、FASTCAM Mini AXであれば、しっかりと活躍してくれます。
他の多数のメーカーの測定器と同期させることにより、幅ひろいニーズに応えられるところも、FASTCAM Mini AXの注目ポイントです。動画のほか、電圧や電流などの計測波形データを同期させて取得・表示させることができます。
フルフレーム1,280×896ピクセルで1秒間あたり54,000コマ、そして1,280×448ピクセルであれば1秒間あたり100,000コマと、画質を保ったまま高速撮影をすることが可能です。さらに、垂直の画素数をおさえれば、1秒間あたりのコマ数を1,000,000まで引き上げられるところも注目の機能だといえます。
選択したエリア内に少しでも輝度変化があれば、それを検知することができるイメージトリガ機能が便利です。具体的には、21×16ピクセルまでの輝度変化の検知が可能です。そのため、録画タイミングをあらかじめ正確に把握していない場合でも、しっかりと現象を捉えられます。
同期信号およびトリガ信号の入力・出力をするコネクターを備えています。同期撮影をする際、他のさまざまな付帯機器を用意する必要がないので、効率的に同時撮影をおこなうことが可能です。
撮影条件を設定したり、撮影した映像を再生したりするためのカメラ制御・カメラ確認を、専用のタッチパネル式モニターでおこなうことが可能です。さらに、パソコンがその場になくても、USB3.0・USB2.0に汎用HDDや2次記録媒体などをカメラ本体に接続すれば画像データを保存できるところも、注目ポイントです。
製造現場で活用するなら
活用事例数
製造現場:40件
研究開発:8件
特殊状況:0件
おすすめの理由
製造現場で求められる
スペックを満たし(100,000fps)
撮影・記録・解析機能が1台で叶う
研究開発での用途が多いなら
活用事例数
製造現場:8件
研究開発:29件
特殊状況:0件
おすすめの理由
研究用に適した
撮影速度100万fps以上の
製品が多い (3製品)
特殊な状況での撮影が必要なら
活用事例数
製造現場:12件
研究開発:28件
特殊状況:7件
おすすめの理由
防衛や宇宙関連など、
高度な技術を要する撮影にも
対応できる