【BtoB向け】ハイスピードカメラ大全 『EURECAMERA〜ユリイカメラ』 > ハイスピードカメラ(高速度カメラ)の基礎知識 > カメラの保管方法

カメラの保管方法

ハイスピードカメラはホコリでも破損する可能性がある精密機器のため、保管方法には細心の注意が求められます。一時的に保管するだけでも、ホコリ起因による故障や損傷は考えられるのです。保管用ケースや乾燥剤など、適切な保管方法を把握しておきましょう。

保管用のケースを使う

保管用のケースで安全性を高められます。カメラやレンズは少しのホコリや湿気でも破損やトラブルにつながるため慎重な取り扱いが必要です。レンズやカメラのセンサー部に入り込んだホコリを取り除くのは、通常、困難で手間もかかります。湿気もレンズの曇りによるカビの発生にもつながるため、注意が必要です。

専用の保管ケースを使うことにより、ホコリをシャットアウトできます。密閉すれば湿気の混入対策にもなるのです。ドライボックス(防湿庫)はカメラをはじめ光学機器を保管する専用ケースですから導入をおすすめします。

乾燥剤を用意しておく

簡易的なドライボックスや密閉容器なら安価で手に入ります。ドライボックス以外に、100円ショップでも手に入るゴムパッキン付きの食用密閉容器も代用可能です。湿度計や乾燥剤も使用すれば安全性を高められます。

簡易ドライボックスや食品用密閉容器はあくまで入れ物として考えてください。湿度からカメラを守るなら湿度計や乾燥剤も必要です。乾燥剤は食品用シリカゲルでも代用できます。ただ、それだけで満足せずこまめな湿度計のチェックや乾燥剤の交換が必要です。

一時的な保管でもホコリはつく

「一時的な保管だから」としても油断は禁物です。目に見えないレベルのゴミやホコリやチリは空気中にはあふれています。掃除をしても時間が経過すれば、TVモニターや机の隅にホコリが溜まっていくのと同じです。

一時的な短時間でも、ホコリやゴミがカメラ内部に入り込むことはありえます。とくにレンズ交換時はホコリやゴミが入り込む可能性が高い時間です。また、カメラの置き方にも配慮が求められます。カメラセンターをむき出しにしたまま天部に向ければ、ホコリがそのままカメラ内部まで落下しかねません。

カメラセンサーをはじめとした機器類は、キャップを取り付ける、ホコリが落下しないようにセンサーやレンズ部分を天部に向け内容横向きに設置するなどの配慮が必要です。

ホコリがつくことのデメリット

「ちょっとしたホコリ」と簡単にいえないほど、デメリットは多いです。写真撮影時にホコリが黒い斑点や糸くずのようなものが写っている場合、レンズの後玉やイメージセンサーにホコリが付着している可能性があります。

「きれいに撮れた」と思っていても、ホコリや汚れがあると台無しになってしまうでしょう。記録として残しておくのなら、なおさら手入れをしてホコリはできる限り取り除いておいたほうが良いでしょう。

レンズの掃除使用する道具

どんなに注意しても、細かなホコリの付着を完璧に防ぐのは限界があります。そのために道具の準備と定期的なレンズ掃除が大切です。

ブロアー

厚みのあるゴムで作られたポンプのような道具で、ふくらんだ部分を握ると内部の空気が押し出されてホコリを吹き飛ばします。おすすめは、天然ゴムより耐久性のあるシリコンゴム製です。また、ブラシ付きブロワーも販売されています。

クリーニングブラシ

指先でも入らない狭い溝に蓄積されるような汚れに対してはクリーニングブラシで取り除きます。ブラシ部分が細かい、柔らかいタイプがおすすめです。固いタイプだと、何度も擦れば表面に細かな傷が付くリスクがあるため、柔らかいタイプが無難でしょう。

綿棒

綿棒もクリーニングブラシと同じく、細かな隙間や溝に蓄積された汚れの除去で活躍します。カメラ以外の掃除でも重宝するアイテムです。

つまようじ

つまようじは、綿棒では取り切れないような細かな部分の掃除に適しています。先が尖っているため、力を入れ過ぎて傷をつけてしまうことに注意しながら小さなゴミを取り除きましょう。1本ではなく何本か用意しておくと良いかもしれません。

マイクロファイバータオル

マイクロファイバータオルもお手入れに必須なアイテムです。ただし、きめが粗いものだと表面への負担が大きくなります。できるだけ、きめ細かいものを使用したほうが安心です。とくにレンズ部分は、雑に拭いてはいけません。丁寧さと慎重さを心がけてゆっくり拭いてください。

レンズの中にホコリが入り込んでいる場合

本当に入っているか確認する

レンズの表面ではなく中に入っているなら慎重さが一層求められます。雑に取り扱うと破損につながるため注意が必要です。ただ、ホコリがあっても「レンズの中に入っている!」とすぐに判断しないようにしてください。本当に入っているかチェックした上で対処しましょう。

保護フィルターについていないか

保護フィルターは汚れからレンズを守ってくれるアイテムです。ただ、保護フィルターに汚れが付いているケースもあります。保護フィルターの時点なら手間はかかりません。まずは落ち着いて確認してみてください。

表面を拭き取る

レンズの表面に付着しているだけの可能性があります。内部ではなく外側なので除去するのは簡単です。マイクロファイバークロスでもいいので、表面を拭き取りキレイにしてみてください。

LEDライトを使う

ホコリがどの程度付着しているのか確認も必要です。レンズの絞りを開放し、暗い場所でLEDライトを当ててみましょう。ホコリの付着具合が見えやすくなります。

映像に影響が出るならプロに相談する

ちょっとした汚れやホコリ程度なら、自力で解決できます。内部ではなく表面のホコリなら、マイクロファイバークロスをはじめ、掃除道具を使用すれば解決する可能性は高いです。ただ、表面をキレイにしても解決できず、映像に影響が出るなら、サポートセンターに持ち込みプロに相談したほうがいいでしょう。自力で内部までキレイにしようとした結果、トラブルが大きくなった、壊れたとなれば目も当てられません。

保証が効くか確認はしておく

サポートセンターに相談したくても「費用が高いのではないか?」と不安になるのもしかたないことです。ただ、保証期間内なら無償対応してもらえる可能性があるので、保証期間内かどうかも確認してみてください。

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